トラップ準位の捕獲断面積:σc を直接求める方法として、パルスフィリング法があります。
捕獲過程において、電子を捕獲するトラップの濃度は、パルス幅に対して指数関数的に変化し、次式(A-13)で示されます。
τc:捕獲時定数、tp:パルス幅
種々のパルス幅での容量トランジエントにおける振幅(つまりは、トラップ濃度)を測定することで、式(A-13)より捕獲時定数:τc が求まり、さらに式(A-14)より捕獲断面積が計算されます。
一般にトラップのキャリア捕獲速度は放出速度に比べてはるかに速いですから、この測定には、数10 ns~1μs領域の短パルスが必要となります。
FT-1030では、外付けの高速パルスジェネレータを使用するオプションが利用できます。